Thursday, June 19, 2008

お仕事

「私はなぜブルキナに来ているのか・・・?」

もしかしたらはっきり知らない方もいるかと思います。そこでそろそろ私の仕事の話でもしましょうか。

私に課された任務は大きく分けて3つ。
1. 街中に散乱するゴミをどうにかすること(景観・衛生改善、人々への啓発活動)

2. 街に緑を増やし、郊外・周辺の村の森林を保護すること(地元苗木屋さんの生産・販売サポート、植林活動、その後の維持管理)

3. 未来を担う子供たちに環境の大切さを知ってもらう(小学校での環境教育)

今日はその第1回:「ゴミ問題の現状」


これは、公認のゴミ捨て場ではありません。
ボボには市指定のゴミ捨て場・処理場は現在のところ存在しません。(郊外に建設中あるいは完了しているものの機能していない)

では家庭や工場から出るゴミはどこに行くの?

答え:空き地/家の前の溝/自分の畑/近所で各自焼却 etc


家庭ごみ回収業者は存在します。ただし週1,2回回収の契約をしているのは住民の10%ほど。そのゴミもまた空き地へ・・・

そこにはそのゴミを待っている人々が・・・


鉄・蓋付きペットボトル・プラスチックの箱・ガラス・缶瓶などは、売るとほんの少しのお金になるのです(子供も女性も男性も)。


また雨季には全ての空き地が畑と化します。


写真の中で黒いものがいくつも見えるでしょう。こうやって燃やしてその場所を耕すのです(土にはどんな有害物質が溶け込んでいるのか…そんなの関係ありません)。

あるいはごみの「一部」には土の質を良くする成分(生ゴミなど)が入っている。だからごみ「全て」を自分の畑に投入する。

写真の多くに写っている黒い物体は何でしょう?

とっても耐久性のないプラスチックの買い物袋です。
これが街中の空き地、道沿いを黒く染め、ヒラヒラと風になびかれています。
なんとも言えない光景です。

なぜ景観が黒くなるのか?
答えは簡単;
1. 日本と同様買い物をしたらその度に袋に入れてもらう。
2. すぐ破れるため2重3重にする
3.
破れやすいため、1度使ったらすぐゴミになる

人々は昔と同様の行動をしているだけ。ただし昔の「ごみ」は捨てても全て土に還るものだった。

現在はプラスチック(自然消滅まで400年)、ガラス(100万年以上!!!)など分解されないゴミが増えた。

その結果街が見る見る黒くなっていき、土壌の質は悪化、雨が袋の上に溜まり蚊の恰好の繁殖場所に。悪臭、他の有害物質や病原菌の発生の危険性も。


状況は大変深刻です。

しかし行政にはすぐにこの問題に対処できるような財政・技術能力はありません。だからと言って私に街のゴミ回収処理システムを構築・機能させる権力も能力もありません。

また人々がごみ関心を持つ(ごみが環境一般だけでなく日常生活にも影響があること)ようにならない限り、いくら制度を整えても街はきれいにならないでしょう…。

では私に何ができるのか?

今模索中・・・。コンポスト?プラスチックの再利用?
構想が実施に移った時には、ここでまたお知らせできるかと思います。

今日はとりあえず現状報告ということで。