前回からの反省点。
ブルキナでは、丸1日や数日続く講習会や研修に参加すると、新しいことを学べるだけでなく、受講料を払うのではなく、「受け取れ」ます。
そう、お金がもらえるのです。日本だったら信じられませんよね?!
そうでもしないと、参加者も集らないのか、支援団体が入り始めた頃このような制度を一度構築してしまったために、それが当たり前となったのか…。
しかし、私が開いたコンポスト講習会(毎回のミーティングは2-3時間)では、最終日、彼女たちの頑張りに対して、少しの野菜の種をあげただけでした。
その時は何とも思わず、ただ、何か、女性たちが今までのミーティングの時に比べて、やる気がないというか元気がないなぁとだけ感じていました。
その数日後、参加者の1人の家に、彼女がコンポストの効果を示すために実のなる木を植えたいというので、家にあったパパイヤの木を1本抜き届けることに。
ショックでした…。あんなにやる気を出してくれていたと思ったのに、最終的にはやっぱりこれ。
それでも10人中2人は近所の人や同じ女性グループで興味を持っている他メンバーに教えると言ってくれたので、何かしらの成果はあった「ハズ」だと自分に言い聞かせました…。
そう、それでもう一度、「前回からの反省点」。
講習会を始める前に、参加者たちに私の講習会の趣旨を説明する。
1. コンポストの作り方(技術)を提供します。
2. 参加してもお金は出ません。
3. 必要資材・材料は各自で用意してください。(第1回講習会を通して、全てのものを彼女たち自身で準備できることがわかったので)
午前8時過ぎ、(だいたい)時間通りに参加者が集ったので、まず以上の3点を説明。
するとこのグループの秘書でフランス語の話せる女性が、思わぬ反応を!
「いやいや、私たちは本当に、コンポストの作り方を学びたいの。私たちは皆、農家で畑を持っている。けれど、土は貧困で、毎年大した作物が育たない。だからコンポストを使うことによって、より多くの農作物が収穫できれば、お金に値するものが得られるわ。だからお金なんて期待してないわ。」と。
横にいたこのグループの代表のおばあちゃんも、デュラ語で、
「畑で作物が育つということは、食べ物が手に入るということ、それはつまりお金を得るのと同じことだ」
と(いうようなこと:私のデュラ語の理解度はこんなもの)一生懸命繰り返してくれました。
そこで安心した私は、120%のやる気を持って講習会開始。
前回参加し、その後もコンポスト作りをちゃんと続けている女性が時折、参加者からの質問に直接答えてくれたり、コンポストのベース(発酵床)作りを率先して始めてくれたり。
彼女(写真下)はもうしっかり「コンポストマスター」(日本語だと「マイスター」?)の役割を果たしてくれました。
そして全ての工程が終了したとき、最初の秘書の女性が、ためらいながらも私に近寄ってきて…
「これ、私たちからの感謝の気持ち」
と言って、なんと…1000fcfa札1枚を差し出してきたのです!
私は、何かの間違いかと思いました。1000fcfaは日本円にしたら200円。でも彼女たちにとったら大金!子供たちに食べさせる野菜が大量に買える!私にとってもここでの生活の中では、相当のものです。(お昼、お皿一杯のリ・グラを食べても200‐300fcfa)
それもこの講習会の最初に、全く正反対のことを、いわゆる「忠告」として述べた後だったので。
もちろん、受け取るのを断りました。
これが私の仕事だから。
ボランティアとして、お金は出せないけれど、ある知識や技術を提供するのが私の役目だから。
それくらいしかできないから。
でも彼女たちは受け入れてくれませんでした。
「遠いところ(自転車30分)、私たちのために来てくれたんだから、これで帰りにおいしいものでも買いなさい」と。
5分くらい粘りましたが、無理でした。あまり拒否しすぎるのも、また失礼かと。
なので彼女たちがコンポスト作りに成功し、雨季になったら、畑に植える野菜の種を買おう、ということになりました。
いずれにしても、彼女たちの心意気に本当に感動しました。
同時に、最初にあのような忠告をした私が恥ずかしくなりました。
あのようなちょっと上から目線の態度を示したことを…
彼女たちの自尊心、親切心を傷つけてしまったかもしれません。
また反省です。
26日には、ボボの大学で、都市(郊外)農業における都市ゴミ利用と土への影響について修士課程で研究している学生が、本当の技術者の面から、私たちのコンポスト作りを見てくれることになっています。今後はできれば、彼と一緒にできたコンポストの分析なども行っていけたらと思っています。
コンポスト万歳!
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